伝わらない文章・資料は、3方向に「深さ」を加えると簡単に改善できる

文章を書いてみたけど、イマイチ…。

提案資料を作成したけれど、もう少しブラッシュアップしたい…。

 

そんな時に、僕は「3つのベクトル」で情報に深さを出すことを意識しています。

 

情報に深さを出す3つのベクトル

情報に深さを出す3つのベクトルとは、「原因と結果」「抽象と具体」「一般と逸脱」です。

  1. 原因と結果
  2. 抽象と具体
  3. 一般と逸脱

 

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伝えたい情報がある際に、この3つの方向性を意識して、3次元的にバランス良く情報を伝えるようにすることが「分かりやすい」情報にする鍵となります。

また、情報に色を加える際は、どこかの方向性にあえて偏らせて情報を集中させることなども行います。

 

【1】原因と結果

これは因果の軸です。 時間軸とも言えるかもしれません。

過去に、どのような原因で起こり、どのような経緯で今に至り、未来はどうなっていくのか、と言う方向性になります。

 

原因の方向性には、以下のような問いが使えます。

  • なぜ?
  • どういう経緯で?

 

結果の方向性には以下のような問いが使えます。

  • それでどうなった?
  • 今後どうなる?

 

【2】抽象と具体

次に抽象具体の軸です。

「抽象的過ぎてどう言う意味なのかが理解できない…。」

「めっちゃ冗長に喋っているけど、結局なにが言いたいの…?」

ということは、情報のやりとりの中で頻繁に生じます。

 

抽象の方向性には、以下のような問いが使えます。

  • 一言でまとめると?
  • つまり?

 

具体の方向性には以下のような問いが使えます。

  • 具体的には?

 

【3】一般と逸脱

3つ目が、比較の軸です。

視点をズラして深く掘りたい時に使うベクトルになります。

 

例えばこんな感じ。

 

「一般的に□□と言うと、△△なイメージがあると思うのですが、○○さんはどう捉えているのですか?」

「他の企業と、就職先の企業の決定的な違いって○○さんにとっては何だったんですか?」

 

こうすることで、単に、「どう思いますか?」「なぜですか?」と聞くだけでは引き出しきれなかった情報を、立体的に引き出しやすくなります。

 

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3次元的に情報の「球」を大きくしていく

この3次元の球を頭の片隅に覚えておくと、相手の考えを聞く時や、自分の思考を整理している時などにセルフチェックができるようになります。

 

「ちょっとここ抽象的過ぎるからもっと具体性のベクトルの方の情報が欲しいな」

「原因、結果は明示されているけれど、抽象度が高すぎて何も伝わらない資料になってしまっているな」

といった感じで。

 

実際に僕も、インタビュー記事を書いていた頃や、有識者へのヒアリングに伺う際は、この情報の「球」を徐々に大きくしていく感覚で、質問を重ねていくようにしています。

 

 

ライティングや資料作成には様々なセオリーがあります。

「質問力」とか「伝え方」とか「書き方」系の本や記事はたくさん読んできたのですが、僕が一番実践していて役に立っているのがこの3軸で情報を深くしていく考え方だったので、紹介させていただきました。

少しでもお役に立てば幸いです。

「伝える」ってシンプルに見えて、奥深いですよね。

だから楽しいのだけれど。

 

 

ちなみに、タイトルは胡散臭いけれど、実務にすぐ活かせてシンプルでとても分かりやすかったので、メンタリストのDaiGoさんのこの本が意外とおすすめです。