【社会保険労務士試験】申込書の請求と申込みまでの9ステップ

先日、2018年度の社労士の試験に申し込みをしました。

社労士勉強中のやすまさです。

 

ボタン一つでポチッと応募できるのかと思いきや…、お金も手間も想像していた以上にかかりました。

公的な手続きって、アナログで面倒なことが多いですよね。

今回は、社会保険労務士の試験に申し込むまでの流れを9ステップで解説します。

 

申込書を入手するのにも、申し込みが必要。笑

タイトルからお分かりの通り、「申込書をもらうための申し込み」と「正式な申し込み」という2段階のステップが必要になります。

試験センターの窓口でもらう方法もあるのですが、営業時間が平日のみなので現実的ではありません。今回は自分も行った郵送での申し込み方法を解説していきます。

 

試験についての情報は、社会保険労務士試験オフィシャルサイトで確認することができます。最新の情報はこちらから調べましょう。

社労士試験の申し込みに関する詳細は、以下のリンクから閲覧できる受験案内のPDFファイルにまとめられています。

「受験案内」の請求方法について

第50回(平成30年度)試験「受験案内」

 

申し込みまでのプロセス

  1. 82円切手と140円切手を購入する
  2. 長形3号の封筒(送る用)と角形2号の封筒(返信用)を購入する
  3. 返信用封筒を折りたたんで、試験センターに郵送する
  4. 申込書が自宅に届く
  5. 受験料9000円をコンビニなどで支払う
  6. (なければ)40mm×30mmの証明写真を撮影する
  7. 卒業証明書など受験資格の証明書類を用意する
  8. 受験申込書を記入する
  9. 郵便局の有人窓口から申込書を送付する

長いですね。笑

順番に解説していきます!

 

【1】82円切手と140円切手を購入する

申込書を請求するために、返信用封筒に140円切手を貼り、送付する必要があります。

家に切手がなければ、買う必要があります。

 

【2】長形3号の封筒(送る用)と角形2号の封筒(返信用)を購入する

申込書を請求するために、送る用の封筒と、返信用封筒が必要です。

僕は角形2号の封筒を持っていなかったため、コンビニで購入しました。

サイズが指定されているため気をつけましょう。

 

【3】返信用封筒を折りたたんで、試験センターに郵送する

返信用封筒を折りたたんで、封をして、以下の宛先に郵送します。

〒103-8347
東京都中央区日本橋本石町 3-2-12
社会保険労務士会館 5 階
全国社会保険労務士会連合会
試験センター 行

受験案内請求

 受験案内請求の文字は、赤にしなければなりません。

 

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こちらはポスト投函でOKです。

お近くのポストに投函します。

(※申込書は、郵便局の有人窓口から簡易書留で送付しなければなりません。)

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【4】申込書が自宅に届く

数日後に、申込書が自宅に届きます。

ちゃんと自分が折りたたんだ返信用封筒が使われているため、帰ってきた返信用封筒と再会することができます。

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【5】受験料9000円をコンビニなどで支払う

同封されている、払込用紙を使って、受験料9000円(&手数料130円)を支払います。

切り取らずにそのままコンビニの店員さんに渡すと手続きしてくれます。

僕はファミリーマートに持っていき、店員さんに見せたら無事支払いができました。

払込受領証を試験センターに提出する必要があるため、大切に保管しましょう。

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【6】(なければ)40mm×30mmの証明写真を撮影する

証明写真を申込書に貼り付ける必要があります。

なければ撮影し、裏面に住所と名前を記入した上で貼り付けます。

 

【7】卒業証明書など受験資格の証明書類を用意する

卒業証明書がある場合は、それをコピーして同封すれば問題ありません。

受験資格によって提出すべき書類やサイズなどに指定があるため、詳細が以下のPDFのP10とP11にまとめられているためご確認ください。

第50回(平成30年度)試験「受験案内」

 

【8】受験申込書を記入する

申込書を記入します。記入方法も受験案内に指示があるため、それを見て書けばすぐに書き終えることができると思います。

注意点としては、希望会場の番号を記入し忘れないようにすることです。

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【9】郵便局の有人窓口から申込書を送付する

これで必要な準備は終了。

封入して郵便局の有人窓口から簡易書留で発送します。

ちなみに、平日は郵便局に寄る時間がない!という方は、都内の郵便局で数カ所土日でも窓口が営業しているところがあるため、そちらを利用するのもオススメです。

僕は土曜日に上野駅の近くにある郵便局から発送しました。

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以上で9プロセス完了です!

 

受験資格に問題がなければ、8月上旬に受験票が交付され自宅に届きます。

それまでは、試験に向けて勉強を頑張って待つのみ。

ちなみに、8月6日になっても受験票が届かなかった場合、もしくは、受験票の記載事項にミスがある場合は、8月8日までに試験センターに問い合わせる必要があります。

 

社会保険労務士試験の申込み手続きが面倒なワケ

申込むだけでも、必要書類の準備から手続きが少し面倒で煩雑な社会保険労務士の試験。

TOEICなどはインターネットで申し込み、クレカ決済で一瞬で手続きが完了することと比較すると、すごくアナログだなぁと感じました。

それは、国家資格の管理には厳重な審査が必要だから、という理由や、単純にIT化が遅れているから、という理由も考えられます。

ですが、最早、細かい書類作成を正確にできない人間は、申し込み段階で篩に掛けてしまおうという社会保険労務士会連合会試験センターの策略なんじゃないかと感じました。笑

(ちなみに、行政書士はオンライン申し込み・クレジットカード決済に対応したそうです。資格によっても、IT化の進捗度合いは異なるのでしょうか…。)

 

社労士の勉強がんばるぞー。

 

 

産業保健領域で関連性のある「健康経営アドバイザー(初級)」についても記事を書いているため、よろしければそちらもご覧ください。

yasumasanpo.hatenablog.com

 

「自分って何者なんだろう?」大学生が直面するモラトリアムとの向き合い方

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若者なら誰しもが考える「自分って何者なんだろう?」という問い。

今回は、この問いとの向き合い方について書いていこうと思います。

少しでも、モラトリアムと向き合うヒントを得ることができれば幸いです。

「自分って何者なんだろう?」

大学生であれば、そんなことを悶々と考えたことが一度はあるはずです。

僕自身も、大学1年生の前半は勢力的に様々な活動に取り組んでいたのですが、夏休み終わりにふと自分が何をやりたいのかが分からなくなってしまい塞ぎ込んでいた時期がありました。

いわゆる「モラトリアム」と呼ばれている状態だったと思います。

「モラトリアム」とは?

モラトリアムとは、元々は「支払猶予期間」を指す言葉でしたが、それが転じて心理学の用語として使われるようになりました。

 

心理学用語のモラトリアムとは、「青年がアイデンティティ形成をするまでに社会が猶予する期間」を意味します。心理学者エリクソンによって提唱されました。

まだ何者でもない若者が、生きがいや働きがいや自分の価値観を見つけるために、様々な役割を試して自己探求していく猶予期間のことです。若者がアイデンティティを確立する上で通る心理状態だと言われています。

 

今回はエリクソンによって提唱された「モラトリアム」を理解し、モラトリアムとの向き合い方を考えていきます。

 

エリクソンの人生8段階理論

「モラトリアム」は単独の概念として作られたものではなく、「ライフサイクル」という人間が生まれてから死ぬまでの発達課題を8段階にまとめたモデルの中の一部として提唱されたものです。

エリクソンは、各段階においてどのような発達課題を抱え、その課題を乗り越えることができなかった場合にどのような心理的危機を生じるかをまとめ上げています。

今回は各段階の説明は割愛し、青年期以降の話を中心にします。

 

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ライフサイクルの5段階目にあたる青年期と呼ばれる12歳から22歳頃の時期に、親によって作られた自我から自ら作る自我へと変わり、「自我同一性(アイデンティティ)の確立」が発達課題となると考えられています。

その際に、「モラトリアム」(=アイデンティティを確立するための猶予期間)が生じるのです。

 

「自我同一性の確立」と「自己実現

親によって作られた自我から、自ら作る自我のフェーズに入ってからは、人生前半と後半で発達上2つの大きな課題があると言われています。

前半が「自我同一性(アイデンティティー)の確立」、後半が「自己実現」です。

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自分がどうありたいかに答えを出すのが自我同一性の確立。

出した答えを現実社会で形にしていくのが自己実現

というように捉えると分かりやすいかと思います。

 

「自我同一性の確立」とは?

「自我同一性(アイデンティティー)の確立」とは、「これぞ自分だ」という自分を確立すること。

つまり、「自分って何者なんだろう?」という問いに、自分なりの答えが見つかっている感覚のことです。

大学生が陥る「自分が何者なのか分からない」「自分のやりたいことが分からない」「将来の夢がない」などの状態は、この「自我同一性の確立」という人生前半の課題に直面している状態と言えます。

 

自我同一性は、「自己斉一性・連続性」「対自的同一性」「対他的同一性」「心理社会的同一性」という4つの要素から構成されていると言われています。

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つまり、自分自身の中でも、他人との関わりの中でも、現実社会との関わりの中でも、「これぞ自分だ」という自分がある感覚に分けられています。

 

自我同一性の発達段階(同一性地位)

自我同一性を達成していく過程は、発達臨床心理学者のマーシャによって「同一性拡散」「モラトリアム」「早期完了」「同一性達成」という4つの同一性地位(Identity Status)に分けられると提唱されました。

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(自我の)危機経験のあり・なしとは、自我同一性について迷い、深く混乱している状態を経験しているか否かを意味します。

特定の生き方に傾倒とは、どう生きるのかを決断し、その生き方に傾倒しているか否かを意味します。

 

「同一性拡散」

同一性拡散は、傾倒する生き方を見失ってしまっている状態です。

自我の危機を経験していない場合は、今まで自分が何者かであった経験がないので、何者かである自分が分からない状態です。

自我の危機を経験した後の場合は、全ての可能性を可能なままにしておかなければならないと考えて何にも傾倒していない状態になります。

 

「モラトリアム」

モラトリアムは、特定の生き方を見つけようとしていて、まさに自我の危機にある状態です。

積極的に生き方を探求しているが、いくつかの選択肢について迷っているところで、特定の生き方に傾倒はできていないか、まだはっきりとは傾倒していません。

 

「早期完了」

早期完了とは、特定の生き方に傾倒しているものの自我の危機を経験しておらず、どう生きるのかの探求を行っていない状態です。

どんな体験も、幼児期以来の信念を増強するだけになっていて、融通がきかないという特徴があります。

 

「同一性達成」

同一性達成は、生き方の積極的な探索と、特定の生き方への傾倒をどちらも行っている状態です。

幼児期からの生き方について確信がなくなり、いくつかの可能性について本気で考えて自我の危機を乗り越えた結果、自分自身の解決に達しそれに基づいて行動することができるようになります。

 

(参考:http://www.u-gakugei.ac.jp/~nmatsuo/hato-kadai.htm

 

同一性地位に関する研究成果

・1つの同一性地位のままでいる人が5割以上いる

・同一性達成の数は年齢とともに一貫して増加する

・モラトリアムの数には一貫した増減はない

・早期完了の数は一貫して減少する

・同一性拡散の数は減少するか、同程度である

・同一の地位に安定している青年の数は、同一性達成で一番多く、モラトリアムで最も少ない

 

(『心理学』より一部抜粋)

 

これによると、半数以上の人が1つの同一性地位に留まっているようです。

モラトリアムに関しては、年齢とともに減るわけでもないようですが、モラトリアムでずっと安定している青年は少ないようです。

 

自己実現」とは?

人生後半の課題である「自己実現」は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

アブラハム・マズローという心理学者が提唱した欲求五段階モデルの最上位にあたる欲求として知られています。

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モラトリアムで様々な自分を試し、無事「これぞ私だ」というアイデンティティを確立することができたら、次のステップはそれを現実社会で形にしていくことです。

ありたい自分、創りたい社会、やりたいこと、1つ1つ行動に移して自己実現に近づけていきましょう。

ちなみにマズローは笑顔が素敵でいい人そうなので、画像検索してみてください。笑

欲求五段階説が非常に有名ですが、当時心理学の世界で精神分析と行動主義が主流だったところに、人間性心理学という健常者に焦点を当てた心理学を提唱した心理学史に残る学者として知られています。

 

モラトリアムから同一性達成に至るヒント

まとめると、「モラトリアム」とはアイデンティティを確立するための猶予期間のことです。

様々な生き方を検討し、実際に試し、自我の危機を乗り越えて自分らしい生き方を見つけ、アイデンティティを確立していくことになります。

最後に、そんなモラトリアムと向き合う3つのヒントをまとめます。

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【ヒント①】悩んでいるのは自分だけではない

まずは悩んでいるのが自分だけではないということを知り、落ち着いて悩みましょう。

青年期に「モラトリアム」になり悩むことは当然のことです。心の成長の過程なので、安心してください。

そして、悩んでいるのは自分だけではありません。

周りの人だって悩んでいるはずです。

 

【ヒント②】迷いのない純粋なアイデンティティなど存在しない

「モラトリアムはアイデンティティを確立するための猶予期間だ」と言っておきながら、こんなことを言うのは本末転倒ですが、絶対的なアイデンティティが確立するということなどあり得ないとエリクソンも考えていたようです。

エリクソンは、「アイデンティティを達成し青年のモラトリアムが終わる」などという安易なことを語っていたわけではない。むしろ、アイデンティティは何度も作りかえられる。あるいは、迷いのない純粋なアイデンティティなど、エリクソンは想定していなかった。迷い続け、葛藤し続ける。にもかかわらず、その内なる葛藤をかろうじてつなぎとめる「しなやかな強靭さ」。それがアイデンティティなのである。

(『さまよえる青少年の心』より一部抜粋)

 

迷い続け、葛藤し続ける、太くしなやかな自我を育てていけるといいですね。

  

【ヒント③】主体的に一次情報を獲得する

最後に、自分で選び、自分で経験したことを大切にしましょう。

受動的にやらされていることや、人から見聞きしたことでアイデンティティを確立するのは難しいです。

 

大学生になると、高校生までよりも日々の意思決定を自分自身で行う機会が増えてきます。

・履修をどうするか?

・バイトやインターンをどうするか?

・サークルをどうするか?

・どんな服を着るか?

・何時に起きて何時に寝るか?

・ゼミをどうするか?

・長期休暇をどう過ごすか?

・就職先をどうするか?

などなど。

 

その時に、「何をするのか」「なぜするのか」を自己決定すること。

そして、その結果感じたことを大切にすること。

どんなにちっぽけな経験だったとしても、主体的に得た一次情報からはたくさんの学びが得られるはずです。

 

自信を持って迷うこと

ふと自分が何者か分からなくなった時、壁にぶつかっている時、もうお先真っ暗で苦しいと思う時もあるかもしれません。

でも、見方を変えればそれは自分の心の成長のための扉になります。

その先には新しい人生を生きる新たな自分がいるはずです。

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乗り越えて、振り返ってみると、意外とそうでも無かったなと感じることも多いもの。

それに、いろんな問題と向き合ってたくさん悩んだ人ほど、人としての深みがあって魅力的だと思います。

自信を持って迷いましょう。

 

僕は大学時代に多次元自我同一性尺度(MEIS)という自我の確立度合いを測る指標を使って、大学生の経験と自我の確立の関係性を研究していました。この尺度を使った研究をしている谷冬彦さんの『さまよえる青少年の心』はモラトリアムへの疑問を中心に、自我について広く学べるのでおすすめです。

株式会社BEC代表 高谷さんに学んだ4つのこと

先日、クラウド労務管理サービスGozalを提供している株式会社BECのCEO 高谷元悠さんにお話を伺ってきました!

 

会社を知ったきっかけは、たまたま読んだ広報ブログがめちゃめちゃ面白かったからです。

それが以下の記事。

 

bec.co.jp

gozal.hatenablog.com

 

自ら理想の組織を体現しようとしているところに純粋に惹かれたのと、「観葉植物ってそんな効果あるのか!?」と疑問に思ったのが印象深くて、記憶に残っていました。

(ちなみにオフィスには植物がいくつかあって、食べる用に育てている葉っぱも見せてもらいました。)


株式会社BECとは?

クラウド労務管理サービスGozalを提供。人事労務の基礎知識というオウンドメディアも運営しています。

 

代表の高谷さんのプロフィール

・学生時代に公認会計士取得
・監査会社に就職(10ヶ月で退社)
・サイバーエージェントのビジコンで優勝
・サイバーのエンジニアの方を誘い、サイバーから出資を受けて23歳で起業

 

もともと経営者になりたいと思っていたけれど、経営者より強いやつ(会計士やコンサルタントなど)の存在を知り、そっちになろうと思って最初は会計士になったそうです。

今自分は22歳なので、自分が1年後に同じことできるかと考えるととてもじゃないけど追いつけない差を感じました。

 

【1】HR TechとHealth TechとFin Techのビッグデータ活用

HRテック、ヘルステック、フィンテックと、それぞれの領域ごとで、データ収集・データ活用が進んできています。

ヘルステックで産業保健領域だと、バックテック、iCareなど。

www.backtech.co.jp

www.icare.jpn.com

しかし、とある教授にヒアリングしたところ、Health Tech/HR Tech/Fin Techの全領域のビッグデータを統合して活用するのは非常に難しいそうです。

BECとしては将来的に着手するつもりではあって、そこからtoCのサービス展開も検討しているようですが、少し先の話になりそうでした。

でも、実現したら本当にすごいと思います。

勤怠データがこうで、健康データがこうで、キャッシュフローにこういう特性がある人人は、こういう病気のリスクが高いから、そのセグメントに対して広告をうちましょうとかできたら面白いですよね。

 

【2】海外の成功事例をモデルに、まずはpeople analyticsから

海外で労務管理サービスからpeople analyticsに展開して成功しているモデルケースがいくつかあるからそれを参考にしているそう。

people analyticsについては、PwCの動画がイメージ湧きやすかったので貼っておきます。


ピープルアナリティクスの紹介 (1:31)

 

海外のモデルケースを参考にサービス企画していく視点は参考にしたいなと思いました。

 

【3】社労士はピンキリだし、ミスをする

サービス設計の過程で様々な社労士や、社労士に関するクライアントの意見を聞いているそうなのですが、「社労士はピンキリである」「ミスをする」というのが少し意外でした。

社労士は人間なのでミスが多いそう。クライアントの9割くらいが、社労士のミスで困った経験があるんだとか。IT化できる事務作業はIT化して、人間にしかできない仕事にシフトしていくべきなんだろうなと強く感じました。

そして、経験豊富で、数字を見ただけで課題の匂いを嗅ぎ分けることができるくらいに熟達した社会保険労務士の方と組むことが大切だと学びました。

 

【4】競合優位性についての考え方

自分はバリュープロポジションをうにゃうにゃ考えてしまいがちなのですが、差別化や競合優位について2つの考え方を学びました。

  1. マーケットがあるのであれば、差別化や競合優位性を考え過ぎてやらないよりは、やったほうがいい。
  2. 競合優位は、クライアントの声を聞いて丁寧にサービスを改善していくことの積み重ねの結果として出来てきて、クライアントも他のサービスに移行しなくなる。

ややMarket inよりの思想(顧客ニーズを一番満たすものを作る)ですが、間違いないなと思いました。

特に②については、メッセージを送った時のレスが爆速かつ超丁寧で、そういう1つ1つの小さな行動の積み重ねで信頼や洗練されたUIUXができていって、結果として競合優位になっていっているんだろうなと痛感しました。

最初からあるもんじゃない。結果としてできてくるもの。

高谷さん自身は、創業時からサービスのクオリティで競合には勝てると確信していて、IPOも念頭に入れた状態で起業したそうですが、やっていくうちに視座は上がるし考えるようになってくるので、起業する時の理由や長期的な方針は何でもありだとおっしゃっていました。

 

雑多ですが、大きかったのはこの4つの気づきでした。

本当に真摯に対応していただいて、ありがたかったです。

ポジティブなエネルギーをたくさんいただくことができました。

もっともっと、ひたすら頑張っていこうと思います。

「健康経営アドバイザー(初級)」とは何か?【なんと合格率99%】

こんにちは。

先日、健康経営アドバイザー(初級)の資格を取得したやすまさです。

受験を申し込む際に、あまりこの資格についての情報が出てこなくて困ったので、健康経営アドバイザー(初級)がどんな資格なのかをまとめます。

 

健康経営アドバイザー(初級)とは?

健康経営アドバイザー(初級)とは、健康経営アドバイザー制度の一環として運営されている資格になります。

 

健康経営アドバイザー制度とは、東京商工会議所が行なっている、健康経営に取り組みたい中小企業を対象に、健康経営アドバイザーを原則無料で派遣する制度です。

中小企業診断士社会保険労務士保健師などの専門家で、かつ健康経営に関する知見を持った人材を無料で派遣してもらい、アドバイスをもらえる制度となっています。

 詳細は以下の資料を参照ください。

健康経営パンフ1021_1

 

今後は「健康経営アドバイザー(上級)」の有資格者が派遣されるようにしていくことにしていくものと思われます。(上まだ資格の運用が開始されていない)

より基礎的な部分に限定し、対象を一般のビジネスパーソンにまで広げたものが「健康経営アドバイザー(初級)」の立ち位置だと思われます。

 

オフラインの講座と、eラーニングによるウェブの講座、どちらで取得することも可能です。

講義を受けて、最後に10問の効果測定テストを行い、70%以上正解だと合格。

カード型の認定証が郵送されてきます。

有効期限は1年間なので、更新するためには再度講座を受ける必要があります。

 

受講者には、別途送付する「初級テキスト」に基づいて、音声付スライドで作成された約2時間20分のカリキュラムを視聴していただきます。

視聴後の効果測定で7割以上正答した受講者を「健康経営アドバイザー(初級)」として認定し、認定証(カード)を発行します。

健康経営アドバイザー(初級)の認定期間は1年です。

昨年認定されたアドバイザーの皆さまは、更新研修としてもご利用いただけます。

東京商工会議所のニュースリリースより一部抜粋)

 

健康経営アドバイザー制度が設けられた社会背景

  • 中小企業に健康経営が普及していないこと
  • 現場で健康経営を実施する具体的なノウハウが不足していること

この2点を背景に、健康経営アドバイザー制度が作られました。

 

2018年現在は、特に従業員数50名未満の中小零細企業において健康経営が普及していない印象を受けます。

産業医の選任やストレスチェックの実施が義務化されていないためです。

このような中小企業で健康経営を推進していくことを後押しするために、広い対象層の人が健康経営を体系的に学ぶ機会を設けようという意図で資格が作られているのだと思われます。

そのため、講義内容も中小企業についての言及が多いです。

 

講義内容のアジェンダ

#01 受講ガイド
#02 はじめに
#03 第1章 健康経営の背景 ①日本が抱える構造的課題
#04 第1章 健康経営の背景 ②政策・法制度の後押し
#05 第2章 中小企業の現状と課題 ①中小企業の特徴と構造、強みと弱み
#06 第2章 中小企業の現状と課題 ②中小企業における「人」の課題
#07 第2章 中小企業の現状と課題 ③中小企業の「健康課題」
#08 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ①経営理念
#09 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ②組織体制
#10 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ③制度・施策の実行
#11 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ③制度・施策の実行
#12 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ③制度・施策の実行
#13 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ③制度・施策の実行
#14 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ③制度・施策の実行
#15 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ④評価・改善
#16 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ⑤法令遵守とリスクマネジメント
#17 第3章 健康経営に取り組むために必要なこと ⑥社外リソースの活用
#18 効果測定
#19 決意表明

 

  • 中小企業に特化していること
  • 制度・施策の実行についての内容が充実していること
  • 決意表明があること

あたりが面白いポイントかな、と思います。

 

 推定合格率99%超え!(初級)は3時間ですぐ合格できる

 あくまでeラーニング(オンライン版の講座)の結果でしかないが、受講者全員の進捗率、平均スコア、合格者数のデータをみることができたため、合格率を推定してみました。

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受講している人のほとんどは、進捗率100%にできていることが分かります。

3時間かからずに終わるので、完走者が多そうです。

平均のスコアも99.3%と、非常に簡単であることが分かるかと思います。

 

 

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こちらは効果測定(最後のテスト)の結果です。


#17の講座の実施率が70%(1,874人/2,685人中)。
そして効果測定の合格率が69.6%(1,869人/2,685人中)でした。

つまり、おそらくですが1874名が受験して、5名だけ不合格になっていると予測できます。
実質合格率を推定すると99.7%です。

 

最後は、決意表明をしないといけない!

効果測定で7問以上正解すると合格になり、決意表明に進みます。

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めっちゃ真面目な資格ですね。

ちなみに僕は以下のようなコミットメントを書いて提出しました。

健康経営アドバイザーとして、中小企業の産業保健活動の実施を支援し、労働者のメンタルヘルスに問題を解決して1人でも多くの人が生き生きとやりがいを持って働くことのできる組織創りに貢献していきます。そのために、「健康経営」と「人事労務」のプロとして、組織課題を解決できる人材になり、1つ1つの組織の理想と課題に丁寧に寄り添い、組織の理想を共に実現していく仕事をしていこうと思います。

恥ずかしい…。

とても良い教材だったので、受講したら意識が高まり、こんな感じで強めの決意表明したくなりました。笑

TOEICとかも、英語を学習する目的をコミットメントさせたら面白くなりそう。

  

教材が非常にロジカルで分かりやすい !

驚いたのが、テキストが非常にロジカルで分かりやすかったことです。

抽象的な概念だけでリアリティーのない資料なのかと思いきや、、、

丁寧に事例までまとめてくれています。

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受講の申し込みをすると、写真の通り3点セットが送られてきます。

  • 健康経営アドバイザー初級テキスト2017
  • 健康経営アドバイザー研修(初級)(講義のスライド資料です)
  • 健康経営ハンドブック2017

ちなみに、健康経営の事例集である健康経営ハンドブックは、HP上に公開されていて、PDFでダウンロードすることができます。

健康経営ハンドブック2017

 

eラーニングでも、ストレスなく効果的に学習できる

eラーニングというと、学習ツールが微妙だったり、講義の動画の音質が悪かったりと、効果的に学習できないんじゃないかという懸念を持っていたのですが、全然そんなことはなかったです。

スライド資料を映した動画に、音声で淡々と解説されていく形になっており、非常に聴きやすく、理解も深めやすかったです。

また、システムのUIも優れていて、使いやすかったので特にストレスはありませんでした。

 

オフラインの研修だと、まとまった時間を取って会場に足を運ぶ必要があるため、それが難しい人にとってeラーニングはオススメです。

 

健康経営アドバイザーの資格を取得する魅力

  • 「健康経営アドバイザー」と名乗れて箔が付く
  • 合格率99%。3時間で誰でも受かる
  • 健康経営を体系的に分かりやすく学ぶことができる
  • 中小企業診断士、社労士などは、実務研修を受けて(上級)も取得すれば、健康経営アドバイザー派遣制度で中小企業に派遣してもらうことができる

実際に自分は、「健康経営アドバイザー」という肩書きがあったが故に、Webメディアの運営者の方から「健康経営について連載記事を書いてほしい」というご依頼をいただくことができました。

yasumasanpo.hatenablog.com

 

健康経営アドバイザーの資格を取得するデメリット

  • 実務的な学びは得られない
  • 難易度が低いため、この資格を知っている人に対しては箔が付かない
  • 資格の更新頻度が1年に1回
  • 5,400円かかる

 

基本的には、健康経営や産業保健活動に関心のある方にはとてもおすすめしたい資格だなと感じました。

デメリットをチェックした上で、5,400円を投資する意義がありそうだと思ったら是非取得してみてください。

 

eラーニング(web版)の受験情報

受験情報は、東京商工会議所のホームページに掲載されています。

■研修概要
(1)研修内容
 健康経営アドバイザー(初級)は、健康経営の必要性を伝え、実践へのきっかけを作る普及・推進者です。
 本研修では、健康経営が必要とされる背景、実践する際のポイントなどを学びます。

 ≪目次≫
  1.健康経営アドバイザー研修(初級)テキスト内容
    第1章 健康経営の背景
    第2章 中小企業の現状と課題
    第3章 健康経営に取り組むために必要なこと
  2.効果測定(選択式10問他)

 ※Eラーニングの受講所要時間は概ね2時間20分程度です。
 ※新規受講・更新受講共に同一の内容となります。

(2)募集期間
 毎月2回 (①1日~15日、②16日~末日)

(3)申込方法≪8月1日~開始≫
 ウェブ受付

 ※申込リンクは、本ページ内および「健康経営倶楽部」においてお知らせいたします。

(4)受講料金
 5,400円(税込、テキスト代、登録料含む)

 ※受講料金のお振込先等につきましては、お申し込み後に事務局よりEメールにてご案内いたします。

(5)受講期間
 受講ID・パスワードが届いてから約2カ月の間にご受講ください。

(6)受講方法
 webが閲覧できるPC・タブレットスマートフォンにてご受講頂けます。
 
 ※スマートフォン等のパケット通信料はお客様負担です。
  ご契約の料金プランにご注意のうえ、ご利用ください。 

(7)認定要件
 1.本研修を受講し、効果測定が7割以上正答の方を認定します。
 2.認定者には、健康経営アドバイザー(初級)認定証(カード)を送付いたします。


 ※本研修の受講により、東京商工会議所から健康経営支援のために企業に派遣される専門家として
  登録されるわけではありません。
 ※認定期間は1年間です。更新には研修の再受講が必要です。


※「健康経営®」は特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です

東京商工会議所のニュースリリースより一部抜粋)

 

健康経営アドバイザー(初級)認定証はこんな感じ

 

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こうやって認定証がくると、やっぱり嬉しいですね。

オンライン受講の場合、認定証は合格から1ヶ月後くらいに送付されてきます。

僕の場合、2月6日に合格して、3月3日に自宅に郵送されてきました。

 

ちなみに、、、

事務局の対応もとても丁寧でありがたかったです

なかなか認定証が自宅に郵送されてこなかったため、もしかしたら合格になってないのかなと少し心配になり事務局にメールで問い合わせてみました。

いつ頃郵送されるかを聞いたところ、すぐに返信が来て、発送予定日を教えていただきました。

ありがたかったです。

こういう小さなところで丁寧に対応してくださると、信頼感グッと上がって、プロモーターになって、こういう記事書いたり、上級もチャレンジしてみようかなと思ったりしちゃうんですよね。笑

 

めちゃめちゃ意識高めなコミットメントをしてしまったので、健康経営アドバイザーとして中小企業での産業保健活動推進に寄与できるよう、今後とも頑張ります。

 

 健康経営・産業保健にご関心のある方は、以下の記事も読んでいただけると嬉しいです。

yasumasanpo.hatenablog.com

 

余談ですが、健康経営アドバイザー(上級)について2018年3月に東京商工会議所に電話で問い合わせたところ、現時点ではまだ検討中で平成30年に開始予定ということと、対象が中小企業診断士や社労士などの専門家になるということ以外は未確定とのことでした。

<2021年11月13日追記>

健康経営エキスパートアドバイザーという名前で、健康経営アドバイザーの上位資格ができたため受験して無事取得しました。健康経営エキスパートアドバイザーについては下記にまとめているので、興味のある方はご一読ください。

 

yasumasanpo.hatenablog.com

 

↑産業保健・健康経営の入門書としてはこちらの1冊がおすすめです。
 

 

伝わらない文章・資料は、3方向に「深さ」を加えると簡単に改善できる

文章を書いてみたけど、イマイチ…。

提案資料を作成したけれど、もう少しブラッシュアップしたい…。

 

そんな時に、僕は「3つのベクトル」で情報に深さを出すことを意識しています。

 

情報に深さを出す3つのベクトル

情報に深さを出す3つのベクトルとは、「原因と結果」「抽象と具体」「一般と逸脱」です。

  1. 原因と結果
  2. 抽象と具体
  3. 一般と逸脱

 

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伝えたい情報がある際に、この3つの方向性を意識して、3次元的にバランス良く情報を伝えるようにすることが「分かりやすい」情報にする鍵となります。

また、情報に色を加える際は、どこかの方向性にあえて偏らせて情報を集中させることなども行います。

 

【1】原因と結果

これは因果の軸です。 時間軸とも言えるかもしれません。

過去に、どのような原因で起こり、どのような経緯で今に至り、未来はどうなっていくのか、と言う方向性になります。

 

原因の方向性には、以下のような問いが使えます。

  • なぜ?
  • どういう経緯で?

 

結果の方向性には以下のような問いが使えます。

  • それでどうなった?
  • 今後どうなる?

 

【2】抽象と具体

次に抽象具体の軸です。

「抽象的過ぎてどう言う意味なのかが理解できない…。」

「めっちゃ冗長に喋っているけど、結局なにが言いたいの…?」

ということは、情報のやりとりの中で頻繁に生じます。

 

抽象の方向性には、以下のような問いが使えます。

  • 一言でまとめると?
  • つまり?

 

具体の方向性には以下のような問いが使えます。

  • 具体的には?

 

【3】一般と逸脱

3つ目が、比較の軸です。

視点をズラして深く掘りたい時に使うベクトルになります。

 

例えばこんな感じ。

 

「一般的に□□と言うと、△△なイメージがあると思うのですが、○○さんはどう捉えているのですか?」

「他の企業と、就職先の企業の決定的な違いって○○さんにとっては何だったんですか?」

 

こうすることで、単に、「どう思いますか?」「なぜですか?」と聞くだけでは引き出しきれなかった情報を、立体的に引き出しやすくなります。

 

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3次元的に情報の「球」を大きくしていく

この3次元の球を頭の片隅に覚えておくと、相手の考えを聞く時や、自分の思考を整理している時などにセルフチェックができるようになります。

 

「ちょっとここ抽象的過ぎるからもっと具体性のベクトルの方の情報が欲しいな」

「原因、結果は明示されているけれど、抽象度が高すぎて何も伝わらない資料になってしまっているな」

といった感じで。

 

実際に僕も、インタビュー記事を書いていた頃や、有識者へのヒアリングに伺う際は、この情報の「球」を徐々に大きくしていく感覚で、質問を重ねていくようにしています。

 

 

ライティングや資料作成には様々なセオリーがあります。

「質問力」とか「伝え方」とか「書き方」系の本や記事はたくさん読んできたのですが、僕が一番実践していて役に立っているのがこの3軸で情報を深くしていく考え方だったので、紹介させていただきました。

少しでもお役に立てば幸いです。

「伝える」ってシンプルに見えて、奥深いですよね。

だから楽しいのだけれど。

 

 

ちなみに、タイトルは胡散臭いけれど、実務にすぐ活かせてシンプルでとても分かりやすかったので、メンタリストのDaiGoさんのこの本が意外とおすすめです。